核医学検査室(アイソトープ室) 大学院棟地下1階

検査室スタッフ

核医学検査とは

核医学検査(アイソトープ検査)は,ラジオアイソトープを含んだ放射性医薬品を使用します。放射性医薬品の種類によって,体内で薬が分布する場所が異なりますので,その分布をガンマカメラで画像や数値として捉える事で,臓器や組織の形態,代謝の様子,病態の把握,治療効果判定等に役立てる事が出来る検査方法です。

代謝の異常は,CTなどの形態変化の前に現れるので,核医学検査によって病変の早期発見につながります。
核医学検査に用いるラジオアイソトープは,人体での吸収が少ないガンマ線という放射線を出します。短い時間で減衰するアイソトープを使用する事で,被ばくを抑えます。
検査によりますが,放射性医薬品を静脈注射したのち,10分から,長くて1時間程度ベットに寝ていただいて撮影をします。

スタッフより

アイソトープ室では,診療放射線技師,放射線科医,日本核医学会認定の専門医,循環器内科医と共に検査,治療を行なっています。
アイソトープ検査は患者さんへの負担が少なく,古くから安全性の確立した検査ですが,アイソトープによる被ばく等を不安に思われる患者さんも少なくありません。検査で不安なことやわからないことがございましたら,お気軽にご相談ください。

検査を受けられる方の中には,小さなお子様も多くいらっしゃいます。
小児の放射性医薬品の投与量は,検査内容やお子さんの体重を元に小児核医学検査適性施行のコンセンサスガイドラインから適切な投与量を決めて検査を行なっています。
スタッフ一同,患者さんに安心して検査を受けていただけるよう心掛けております。

アイソトープ室までのご案内

地下1階案内図
地下1階案内図

1階よりお越しの方

自動再来機で受付手続きを済ませ,エレベータもしくは近くの階段で地下1階へ移動します。
会計受付12番窓口付近の大学院棟への渡り廊下を進み,アイソトープ受付までお越しください。
アイソトープ室と骨密度検査室は同じ受付です。

地下1階よりお越しの方

自動再来機で受付手続きを済ませ,会計受付12番窓口付近前の大学院棟への渡り廊下を進み,アイソトープ受付までお越しください。
アイソトープ室と骨密度検査室は同じ受付です。

核医学検査でどんなことがわかるの?

心筋血流シンチグラフィ(虚血性心疾患,その他心疾患)

検査方法
  1. 薬を入れるために点滴用の針を入れ,放射性医薬品(1回目)を入れます
    薬を入れるために点滴用の針を入れ,放射性医薬品(1回目)を入れます
  2. 乳製品と軽食をお取りいただきます(1回目)
    心臓以外に集まる放射性医薬品の排泄を促します
  3. 20分程度カメラで撮影します(安静時)
    20分程度カメラで撮影します(安静時)
  4. 運動や薬を使って心臓に負担をかけながら,放射性医薬品(2回目)を投与します
  5. もう一度,乳製品と食事をとります
  6. 30分程度撮影します(負荷時)

心筋血流シンチグラフィは心臓の筋肉の血流状態を画像にする検査です。心筋虚血の診断,心臓の血管を治療する前や,治療後の経過をみるために行います。収集した画像は,QGS(心機能解析ソフトウェア),Heart Risk View-Fで解析をしています。

心臓画像診断ポケットマニュアルより
心臓画像診断ポケットマニュアルより

脳血流シンチグラフィ(認知症,てんかん,脳動脈狭窄症や脳梗塞における脳血流異常の検出等)

検査方法
  1. ガンマカメラに寝ていただき,放射性医薬品を静脈注射します
  2. 目隠しをして,40分前後撮影します
脳血流SPECT検査解析結果
脳血流SPECT検査解析結果

血流低下の程度を,色やグラフで表示します(の部分で血流低下しています)
脳血流シンチグラフィで,脳血流のわずかな変化を見つけます。
正常平均値よりも脳血流が低い場所を,領域ごとにわかりやすく表示できます。

脳血流シンチグラフィ(脳循環予備能検査)

検査方法
  1. ガンマカメラに寝ていただき,放射性医薬品を静脈注射します
  2. 目隠しをして,1時間前後撮影します
安静時(REST)
安静時(REST)
負荷時(ACZ)
負荷時(ACZ)
脳血管反応性
脳血管反応性

もやもや病,頸動脈ステント留置術(CAS)や頸動脈内膜剥離術(CEA)の術前検査として,123I-IMP を用いた安静・acetazolamide(ACZ)負荷による脳血流および脳循環予備能の定量評価を行い,手術後の過灌流症候群のリスク判定などに役立てています。

ドパミントランスポータシンチグラフィ(パーキンソン病,レビー小体型認知症等)

検査方法
  1. 放射性医薬品を静脈注射します
  2. 4時間後,ガンマカメラに仰向けに寝ていただき30分程度撮影をします
ドパミントランスポーターシンチ検査結果
ドパミントランスポーターシンチ検査結果

日本人の健常成人データーベースを利用した定量評価を行います。
脳のドパミン神経細胞の変化をとらえ,診断に役立てます。

骨シンチグラフィ(骨転移の存在評価,代謝性骨疾患,疲労骨折の検出等)

検査方法
  1. 放射性医薬品を静脈注射します
  2. 4時間前後自由時間です
  3. 検査直前に排尿していただきます
  4. ガンマカメラに仰向けに寝ていただき,30分前後撮影します
骨シンチグラフィ

センチネルリンパ節シンチグラフィ(乳がん術前)

検査方法
  1. 放射性医薬品を手術側の乳房に注射します
  2. 2時間後,10分程度撮影します
センチネルリンパ節シンチグラフィ

当院では,色素法とRI法を併用し,センチネルリンパ節を同定しています。
乳がん手術前日に腫瘍近傍にアイソトープを注射し,センチネルリンパ節の撮影を行います。手術中は前日に描出されたセンチネルリンパ節を体表からガンマプローブで確認し,さらに色素法で肉眼でも確認し,センチネルリンパ節として摘出します。
拡張低エネルギー汎用コリメー タを用いることで,注射部位のスターアーチファクトの発生を抑えた画像を収集しています。

一般的なコリメータースターアーチファクト有り
一般的なコリメーター
スターアーチファクト有り
拡張低エネルギー汎用コリメータースターアーチファクト無し
拡張低エネルギー汎用コリメーター
スターアーチファクト無し

検査一覧(主な適応疾患)

  • 骨シンチグラフィ(骨転移の存在評価,代謝性骨疾患,疲労骨折の検出等)
  • 脳血流シンチグラフィ(認知症,てんかん,脳動脈狭窄症や脳梗塞における脳血流異常の検出等)
  • 腫瘍シンチグラフィ(悪性腫瘍,炎症性疾患等)
  • 脳受容体シンチグラフィ(てんかん焦点の診断)
  • 心筋血流シンチグラフィ(虚血性心疾患,その他心疾患)
  • 心筋脂肪酸代謝(虚血性心疾患,心筋症,その他心疾患)
  • 心交感神経(心不全の予後や治療効果判定,パーキンソン病,レビー小体型認知症等)
  • PYPシンチグラフィ(心アミロイドーシス)
  • 甲状腺シンチグラフィ(甲状腺機能亢進症,低下症,甲状腺炎等)
  • 副甲状腺シンチグラフィ(副甲状腺機能亢進症,腫瘍等)
  • 唾液腺シンチグラフィ(唾液腺腫瘍,シェーグレン症候群等)
  • 肺血流シンチグラフィ(肺塞栓症,肺高血圧症等)
  • 肝シンチグラフィ(肝切除術,肝硬変等)
  • 肝胆道シンチグラフィ(乳児黄疸,胆管閉鎖・狭窄等)
  • 腎シンチグラフィ(腎盂腎炎,閉塞性腎疾患等)
  • 副腎髄質シンチグラフィ(褐色細胞腫,神経芽腫)
  • 副腎皮質シンチグラフィ(クッシング症候群,原発性アルドステロン症)
  • 出血シンチグラフィ(消化管出血)
  • 骨髄シンチグラフィ(骨髄異形成症候群等)
  • センチネルリンパ節シンチグラフィ(乳がん術前)

当院で行っている核医学治療

核医学治療
ゾーフィゴ®治療(去勢抵抗性前立腺がんの骨転移治療)

日本大学板橋病院では,骨転移した去勢抵抗性前立腺がんに対する薬物治療を行っています。アルファ線と呼ばれる放射線を出す放射性物質(ラジウム-223)を注射する治療法です。
この薬にはカルシウムと同じように骨に集まりやすい性質があるため,代謝が活発になっているがんの骨転移巣に多く運ばれます。そこから放出される放射線により,骨に転移したがん細胞の増殖を抑えることで,骨転移の治療効果が期待できます。 治療は,外来で行うことができ,4週間に1回ごとの注射を最大6回投与します。
適応基準がございますので,主治医へご相談ください。

検査実績

検査名 2019年度(件) 2020年度(件)
心筋シンチ 1266 852
脳血流シンチ 246 180
ドパミントランスポータシンチ 111 87
腫瘍シンチ 210 167
肺血流シンチ 28 27
副甲状腺シンチ 17 16
アドステロールシンチ 12 23
骨シンチ 685 373
唾液腺シンチ 96 114
甲状腺シンチ 49 47
腎シンチ 106 71
センチネルリンパ節シンチ - 66
その他 115 81

ガンマカメラ紹介

GE Discovery NM/CT670
GE Discovery NM/CT670
日立Forte
日立Forte
Canon GCA9300
Canon GCA9300

GE Discovery NM/CT670

シンチカメラ(SPECT)とマルチスライスCTを搭載

日立Forte

2検出器型

Canon GCA9300

3検出器型(心筋シンチ専用)

核医学検査 Q&A

放射性医薬品とはどんな薬ですか?

この薬には,放射線を出すアイソトープが含まれています。この放射線を,ガンマカメラという装置で受け止め,外から見えない病気の場所や状態を画像にします。
注射された放射性医薬品は,その多くが目的の臓器や器官に集まったあと数時間から遅くても数日で減衰し,尿や便と一緒に体外に排泄されます。

核医学検査で副作用はありませんか?

放射性医薬品による副作用はごくまれで, 1年間で10万人あたりに1~2人と非常に少ないの が特徴です。

食事はしても良いですか?

検査の内容によって異なりますが,直前のお食事,お茶やコーヒーなどのカフェインを控えていただく場合があります。

検査のあとは普段通りの生活ができますか?

食事や入浴,運転などに制限はありません。

どのくらい被ばくしますか?

核医学検査1回あたりの被ばく線量は,使う放射性医薬品の種類や,体重,成人か乳幼児かなどによって異なりますが,X線検査やCT検査で受ける被ばく線量と同程度と考えられます。

外来診療受付時間
月〜金曜日 土曜日 日曜・祝日
紹介状あり

休診日
紹介状なし
再診

10月4日,10月29日,年末年始(12月30日~1月4日)は休診

初診受診予約(紹介状持参の方) 03-3972-8197[代表]
初診予約フォーム
お電話でのお問い合わせ 03-3972-8111[代表]
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