X線撮影室・透視室 病院棟地下1階
胸部撮影をはじめ,骨一般撮影,乳房撮影,歯科撮影,透視検査および骨密度検査など各診療科の依頼に応じた撮影や検査を行っています。
X線撮影室
男女別の胸腹部撮影室,骨一般・特殊撮影室,歯科セファロ・パントモ撮影室,小児撮影室,マンモグラフィー撮影室,胸部動態撮影室,骨密度検査室の合計11室を稼働しています。デジタル画像装置(DR及びCR)を使用し,被ばく線量低減に努めて撮影を行っています。
またマンモグラフィー撮影では,ステレオガイド下マンモトーム生検を行っています。
ポータブル撮影は,FPD搭載の装置をはじめ8台設置しており,一般病棟,救急外来の撮影を行っています。
X線透視検査
X線透視検査室は,FPDを搭載したX線装置を使い消化管検査や泌尿器科領域および神経根ブロックなどの整形外科領域など多岐の診療科に対応をした検査を行っています。さらに,主に気管支鏡検査を行う機能TV室,ERCPなど内視鏡検査を行う2F内視鏡室の合計4室を稼働しています。
骨密度検査
骨密度測定装置 DXA
骨密度測定装置が新しくなりました。以前よりも測定時間が短縮され,検査の負担が軽減されています。
骨密度測定法はいくつかありますが,当院では最も精度の高いDXA(二重エネルギーX線吸収測定法)にて骨密度を測定します。
DXAでどんなことがわかるの?
骨密度
骨粗鬆症の診断基準は,骨量が最大となる若年成人の平均値(YAM)が基準になります。ご自身の骨密度の数値をYAMと比較し,求めたTスコア(SD評価)がグラフで表示されます。これにより正常,骨量減少,骨粗相症と診断されます。
TBS(Trabecular Bone Score)
当院では『骨質』の状態がわかるソフトウェア TBS iNsightを導入しました。
TBSは,骨密度とは独立した骨粗鬆症の危険因子とされ,追加撮影することなく腰椎のデータを解析して得られる,海面骨微細構造指標です。
骨密度と骨質の両方の状態を知ることで,椎体の圧迫骨折リスクを事前に評価することが可能となりました。
全身骨測定・体組織測定
全身の骨密度を測定し,各部位を細分化して表示します。
任意の部位の体組織(脂肪量・徐脂肪量)を表示することが可能で,フレイル,サルコペニアの診断に有用です。
フレイル(加齢により心身が老い衰えた状態)やサルコペニア(加齢による筋肉量の減少および筋力の低下)に早く気付き,正しく治療や予防をすることが重要であると言われています。
骨密度検査室までのご案内
1階よりお越しの方
自動再来機で受付手続きを済ませ,エレベータもしくは近くの階段で地下1階へ移動します。
会計受付12番窓口付近の大学院棟への渡り廊下を進み,アイソトープ受付までお越しください。
アイソトープ室と骨密度検査室は同じ受付です。
地下1階よりお越しの方
自動再来機で受付手続きを済ませ,会計受付12番窓口付近前の大学院棟への渡り廊下を進み,アイソトープ受付までお越しください。
アイソトープ室と骨密度検査室は同じ受付です。
検査の流れ
検査の流れ
STEP1
病院棟地下1階の中央放射線部受付で,診察券を提出して受付を行って下さい。
STEP2
受付事務員がご案内いたします。診察券と放射線検査票を受け取り,検査室前でお待ち下さい。
※検査室の端末には,オーダリングシステムによりリアルタイムに患者受付情報が表示されます。
STEP3
受付時間順に担当技師がお呼びしますので,呼ばれたら入室をお願い致します。なお,検査の種類により,順番が前後する場合がありますので,予めご了承下さい。
STEP4
入室後放射線検査票を担当技師にお渡し下さい。フルネーム,生年月日を自称していただき,本人確認させて頂きます。
STEP5
検査の説明を行います。担当技師の指示に従い検査をお受けください。
検査部位によっては脱衣をお願いする場合がございます。STEP6
検査終了後は身支度をしていただき忘れ物がないように退室をして下さい。
注意事項
- 妊娠中や妊娠の可能性がある方は,入室時に担当技師にお伝え下さい
- 撮影部位や方法に応じて以下の物は外していただきます。
- 衣類下着類(金具やプラスチックなどが付いたもの),ボタンが付いた服,プリントがされた服など
- 装着品(ヘアピン,ネックレス,イヤリング,ピアス,補聴器,入れ歯,金属類,プラスチック,カイロ,湿布薬,その他診断の妨げの原因となるもの)
- その他 診断の妨げになる原因の場合(胸部撮影で髪の毛を束ねていたり,濡れている場合などはピン止めなどで頭上に上げていただきます)
件数実績・認定
件数実績
外来 | 入院 | 合計 | |||||
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件数 | 人数 | 件数 | 人数 | 件数 | 人数 | ||
2020年度 | 単純撮影 | 68,645 | 56,772 | 24,584 | 20,525 | 93,229 | 77,279 |
透視検査 | 1,535 | 1,151 | 2,883 | 2,096 | 4,418 | 3,247 | |
ポータブル | 164 | 160 | 12,484 | 10,777 | 12,648 | 10,937 | |
2021年度 | 単純撮影 | 71,910 | 59,375 | 24,178 | 20,016 | 96,088 | 79,391 |
透視検査 | 1,621 | 1,169 | 2,686 | 2,073 | 4,307 | 3,242 | |
ポータブル | 142 | 137 | 18,080 | 15,671 | 18,222 | 15,808 | |
2022年度 | 単純撮影 | 72,667 | 59,806 | 22,904 | 19,079 | 95,571 | 78,885 |
透視検査 | 1,761 | 1,225 | 2,550 | 2,053 | 4,311 | 3,278 | |
ポータブル | 120 | 113 | 17,083 | 14,578 | 17,203 | 14,691 |
認定
- 日本乳癌学会 認定施設認定証(日本乳癌学会専門医制度)
Q&A
X線の検査をしてがんになりますか?
医療用に使用されている診断用X線ではがんの発生が問題となるような量のX線を受けることはありません。
入院中に毎日放射線撮影を受けていますが体に影響はないでしょうか?
放射線による身体への影響は,ある線量(しきい線量)を超えて被ばくした場合に身体的影響が出現する可能性があります。しかし,通常の撮影で受けるX線の量では,しきい線量より遥かに少ない量なので身体的症状がでることはありません。
授乳中ですが,マンモグラフィーを受けても子供に影響はないでしょうか?
授乳中の撮影であっても,そうでなくても撮影をすることで子供に影響はありません。放射線は体内に堆積するものではありませんので大丈夫です。しかし,授乳期のマンモグラフィーは乳腺が張っていて,X線の透過率が低下し,正しく診断できない場合があります。
妊娠している時に,X線撮影を行っても胎児に影響はないのでしょうか?
胎児被ばくが100mGy以下であれば,問題ないと疫学的調査で確認されています。例えば,妊娠されている方の胸部X線検査で胎児が受ける量は,0.01mGy以下です。胎児への影響は無視できるほど小さくなっています。