診療内容
肺,縦隔,気管,胸部全般(乳腺は除く)について外科的に診断と治療を行う科です。
肺癌や気胸などの肺疾患のみならず,胸壁疾患,縦隔疾患,胸部外傷など呼吸器外科疾患の全般にわたって診療を行っております。また,診断のわからない胸部X線やCTの異常陰影の患者さんに対する精密検査などにも,積極的に対応させていただきますので,遠慮なく御相談ください。
特徴・特色
早期肺がんにおいては肺機能を温存した縮小手術,また進行がんにおいては呼吸器内科などとの連携を密に集学的な治療を行います。さらに併存症のある患者さんに対しても,他診療科と連携し,患者さんのニーズに対応できるきめの細かい診療をご提供させていただきます。
「すべては患者さんの利益のために」をモットーとし,地域の医療連携医の先生方と協力して,患者さん一人一人に最善の医療を提供できるよう努めてまいります。積極的に胸腔鏡を併用することにより侵襲の少ない適切な診断・治療に当たっています。
当科の肺癌手術の特徴
胸腔鏡を用いた小さな手術創で,体に優しい手術
当院の肺癌手術は,ロボット支援手術,胸腔鏡手術,小開胸手術のアプローチの選択肢があります。肺癌の進行度によって,より侵襲の低いアプローチを選択することが可能です。ロボット支援手術,胸腔鏡手術では,3-5か所の小さな創部から器具を挿入し手術を行うため,患者様への負担は従来に比べかなり軽減しています。また,当院の小開胸手術では,筋肉・肋骨を切らない,小さな手術創(約6㎝の皮膚切開)を用いた,胸腔鏡併用の手術で,患者様への負担の軽い手術です。
時間効率を意識した技術で,出血を抑える手術
癌の進行度に合わせたアプローチ選択により,患者様への負担もかなり軽減しています。また,当科の肺癌手術は,短時間で出血量の少ない手術が特徴であり,術後4-5日で退院が可能です。
初診後,短い待機時間での手術が可能で,精神的にも負担が少ない
当科に紹介いただいてから,手術の必要な患者さんには原則2週間以内に手術加療を行うことが可能な体制をとっています。このため,手術を待機している間の精神的ストレスも少なくすみます。患者・ご家族様にも,ご紹介いただきました先生方にもご安心いただけます。
検査部門では,気管支鏡検査,血管造影,CTガイド下生検など迅速で適切な検査が行えます。
スタッフの多くが外科指導医・認定医,呼吸器外科指導医・専門医などの資格を有しています。
入院期間の短縮に努力しております。
診療体制
一般外来
外来は月曜日から土曜日まで行っています。また,夜間や休日も当直体制で診療を行っています。
手術日は毎週水曜日・木曜日・金曜日に行っています。緊急の場合には曜日を問わず対応いたします。
疾患についてのご質問は下記アドレスまでお送りください。
- メールアドレス
- chests@med.nihon-u.ac.jp
専門外来
胸水外来
近隣の病院,ならびに当院では,消化器癌,乳癌,婦人科癌等,さまざまな癌腫に対し,治療が行われています。その中には,胸水のコントロールができず,呼吸器内科・外科にドレナージや癒着療法を必要とする患者様が多数おられます。また,原因不明の胸水に対して,局所・全身麻酔下での審査胸腔鏡,胸腔鏡下胸膜生検等の外科的検査が必要な患者様もおられます。現時点で検索する限りでは,「胸水外来」を設置している病院は日本国内にはありません。国内のすべての病院に先駆けて胸水外来を設置し,胸水でお悩みの患者様に対し,診療を行っております。胸水でお悩みの患者様やご家族が全国から来院されております。胸水でお悩みの患者様がおられましたら、お気軽にご相談ください。
診療実績
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- 総手術件数
- 321件
- 肺がん
- 150件
- 転移性肺腫瘍
- 25件
- 縦隔腫瘍
- 17件
- 気胸
- 58件
- その他
- 71件
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- 総手術件数
- 308件
- 肺がん
- 145件
- 転移性肺腫瘍
- 21件
- 縦隔腫瘍
- 18件
- 気胸
- 63件
- その他
- 61件
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- 総手術件数
- 254件
- 肺がん
- 136件
- 転移性肺腫瘍
- 19件
- 縦隔腫瘍
- 19件
- 気胸
- 37件
- その他
- 61件