【更新】血液・腫瘍内科に「CAR-T専門外来」を開設しました

病院から / 血液・腫瘍内科

2025/03/03更新

医療関係者の皆さまへ

血液・腫瘍内科では2024年5月にCAR-T療法(Axicabtagene ciloleucel:イエスカルタⓇ)を導入し、東京都の区西北部(板橋区、豊島区、北区、練馬区)や埼玉県を中心に、東北地方の患者さんにもCAR-T療法を提供してまいりました。『相談から投与までの時間を可能な限り短く』を目標に、直接ご紹介いただいた患者さんの来院およびアフェレーシスを1~2週間以内に実施できるよう運用しています。
2025年からはLisocabtagen maraleucel:ブレヤンジⓇも施行可能となり、再発・難治性の濾胞性リンパ腫の患者さんに対してもCAR-T療法を提供することが可能になりました。また、当院では以下のような患者さんに対するCAR-T療法も積極的に行っています。

・高齢・合併症のある患者さん
・二重特異性抗体(Epcoritamab:エプキンリⓇ、Mosunetuzumab:ルンスミオⓇ)の治療歴がある患者さん
・遠方の患者さんや、感染症管理等の理由で退院が難しい患者さん(転院による受け入れも可能)

加えて、当院ではCAR-T療法前後の救援化学療法(Holding治療)やブリッジング治療、CAR-T療法後の長期フォローアップも行っております。
また、退院後の通院が困難な患者さんに対しても、フォローアップのサポート体制を整えており、外来通院に関するご相談にも対応しております。
再発・難治性の大細胞型B細胞リンパ腫や濾胞性リンパ腫に対してCAR-T療法を検討されている患者さんがいらっしゃいましたら、ぜひ当院へご紹介ください。
CAR-T療法は製剤ごとに適応が異なるため、ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
フォームまたはメールでご連絡いただいた場合、2日以内に返信いたします。(ご紹介フォームはこちら)

 

患者さんやご家族の方へ

当院では、「再発の大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL)や濾胞性リンパ腫(FL)」でCAR-T療法を必要とする患者さんに対し、迅速かつ安全にCAR-T療法を提供することを目標としています。
CAR-T療法は、従来の治療で効果が得られにくかった患者さんにも有効な可能性がある治療法ですが、施行できる医療機関は限られています。そのため、当院では東京都や近隣県に限らず、遠方にお住まいで通院が困難な患者さんにも積極的にCAR-T療法を提供しております。
当院でのCAR-T療法を希望される場合は、まずは主治医の先生にご相談ください。

 

CAR-T療法について

CAR-T療法は、患者さんのT細胞(リンパ球の一種)を採取し、遺伝子導入によってCAR(キメラ抗原受容体)タンパク質を発現させた後、患者さんの体内に戻す新しい「細胞免疫療法」です。
CAR-T細胞はがん細胞の表面に発現する抗原(標的)を認識し、活性化してがん細胞を排除することで治療効果を発揮します。
この治療は、B細胞由来の血液がん(B細胞性リンパ芽球性白血病、B細胞性リンパ腫、多発性骨髄腫)に対して、従来の治療と比較して高い有効性が報告されています。

 

CAR-T療法の治療プロセス

CAR-T療法ではリンパ球採取、ブリッジング治療、リンパ球除去療法を行なった後にCAR-T細胞を輸注し、輸注後の急性期の合併症管理、治療後のフォローアップを行います。
当院では、治療後のフォローアップを長期にわたり継続し、通院が可能な患者さんには継続的な診療を提供しております。

 

当院で施行可能なCAR-T療法について

現在、当院ではイエスカルタⓇおよびブレヤンジⓇによるCAR-T療法が施行可能です。

 

適応疾患

・再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫
・再発または難治性の濾胞性リンパ腫
詳細な適応についてはこちらをご確認ください。

多発性骨髄腫や急性リンパ性白血病に対するCAR-T療法については、当院では施行しておりません。

 

当院での実績

当院では2024年7月よりイエスカルタⓇを導入し、同年に計11名の患者さんにCAR-T療法を実施しました。
2025年からはブレヤンジⓇの施行も可能となり、受け入れ体制を拡充することで、より迅速にCAR-T療法を提供できるようになっています。

 

ご紹介方法

患者さんをご紹介いただく際は、以下の紹介フォームまたは専用メールアドレスに必要事項を記載のうえ、ご送信ください。
(※従来通りの医療連携を介したご紹介も承っております。)
適応については、当科のスタッフが速やかに協議し、通常2日以内にご連絡いたします。

 

ご紹介いただく際の流れ

①紹介フォームまたはメールにてご連絡
②適応確認後、患者さんの来院日時を設定
③紹介状・画像データ等をご持参のうえ、外来受診または転院

当院では、CAR-T療法前の化学療法やCAR-T療法後のフォローアップも対応可能ですので、どうぞお気軽にご相談ください。

 

CAR-T専門外来の予約は下記のリンクから、必要事項の入力を行い、送信を頂きますようお願いいたします。
CAR-T専門外来 予約フォーム

 

お問い合わせ

お急ぎの案件やご不明点がございましたら、CAR-T治療担当医師が対応いたします。
直接メール:med.nichidai.car-t@nihon-u.ac.jp
当院代表番号:03-3972-8111(血液・腫瘍内科 救急担当医長)

 

CAR-T療法の実際の適応

①大細胞型B細胞リンパ腫ならびに濾胞性リンパ腫(Grade 3B)
再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫 (びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、形質転換濾胞性リンパ腫、高悪性度B細胞リンパ腫)の患者さんのうち、(a) 初回の標準化学療法(R-CHOP療法やPola-R-CHP療法)から12か月以内に再発をきたした患者さん (b) 初回の標準化学療法から12か月を超えて再発したが、自己末梢血造血幹細胞移植の適応がないと判断された患者さん (c) 初回の標準化学療法から12か月を超えて再発したが、救援の化学療法で十分な治療効果が得られない患者さん(d) 自己末梢血造血幹細胞移植後に再発をきたした患者さん等が対象となります。当院ではイエスカルタⓇならびにブレヤンジⓇの最適使用推進ガイドラインに従い、院内のカンファレンスを経て治療を行っています。
(イエスカルタ最適使用推進ガイドライン:https://www.pmda.go.jp/files/000268652.pdf
ブレヤンジ最適使用推進ガイドライン:https://www.pmda.go.jp/files/000270020.pdf )

②濾胞性リンパ腫 (Grade 1, 2, 3A)
再発又は難治性の濾胞性リンパ腫の患者さんのうち、(a) 初回の標準化学療法(R-CHOP療法, R-CVP療法, RB療法, オビヌツズマブ-B療法等)に対して抵抗性を示した、もしくは化学療法開始後24カ月以内に再発した(POD24)患者さん (b) 再発後の多剤併用化学療法や自己末梢血造血幹細胞移植後に抵抗性示した患者さん (c) 多剤併用化学療法での治療に際して2回以上の再発をきたした患者さん等が対象になります。当院ではブレヤンジⓇの最適使用推進ガイドラインに従い、院内のカンファレンスを経て治療を行っています。(ブレヤンジ最適使用推進ガイドライン:https://www.pmda.go.jp/files/000270020.pdf )

患者さんの適応について判断に迷われた際にも、お気軽にご相談ください。
CAR-T担当チームの医師より直接ご回答させていただきます。

外来診療受付時間
月〜金曜日 土曜日 日曜・祝日
紹介状あり

休診日
紹介状なし
再診

5月31日・8月30日・10月4日・11月29日・
年末年始(12月29日〜1月3日)・1月31日は休診

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