血液・腫瘍内科に「CAR-T専門外来」を開設しました
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医療関係者の皆さまへ
血液・腫瘍内科では2024年5月にCAR-T療法(イエスカルタ)を導入し、東京都の区西北部(板橋区、豊島区、北区、練馬区)の患者さんや埼玉県、東北地方の患者さんに治療を届けてまいりました。『投与までの時間を可能な限り短く』を目標に、直接紹介いただいてから1~2週間での来院やアフェレーシスを施行しております。遠方の患者さんや感染症管理等で退院が難しい症例についても、転院で積極的に患者さんをお受けしております。再発・難治性の大細胞型B細胞リンパ腫に対してCAR-T療法を検討されている場合には、当院血液・腫瘍内科に是非ご紹介をご検討いただければ幸いです。フォームやメールにご連絡後2日以内にはご連絡させて頂きます。(ご紹介フォームはこちら)
CAR-T療法について
CAR-T療法は患者さんのT細胞(リンパ球の一種)を採取し,遺伝子導入によってCAR(キメラ抗原受容体)タンパク質を発現させて,患者さんの体内に戻す新たな「細胞免疫療法」です。CAR-T細胞はがん細胞の表面に発現する抗原(標的)を認識して活性化して,がん細胞を排除することで治療効果を発揮します。CAR-T療法はB細胞(リンパ球の一部)に由来する血液がん(B細胞性リンパ芽球性白血病,B細胞性リンパ腫,多発性骨髄腫)に対して,従来の治療と比較して高い有効性が報告されています。
CAR-T療法の治療プロセス
CAR-T療法にはリンパ球採取,ブリッジング治療,リンパ球除去療法を行なった後にCAR-T細胞を輸注し,輸注後の急性期の合併症管理,治療後のフォローアップを行います。
当院での実績
2024年7月よりイエスカルタⓇの投与を開始し、2024年は計11人の患者さんに治療をお届けしました。さらに多くの患者さんにCAR-T療法を届けるべく病棟体制を拡充しておりますので、お気軽にご相談ください。
ご紹介方法
紹介をご検討いただける患者さんがいらっしゃいましたら,下記の紹介フォームもしくは専用メールアドレスに必要事項を記載し送信をお願いします。血液・腫瘍内科のスタッフで適応について協議を行い,2日以内に返信させていただきます。適応となる患者さんについては,紹介状と画像ROMを持参の上,外来を受診もしくは転院での来院をお願いしております。またCAR-T療法前の化学療法やCAR-T療法後のフォローアップも原則当院で対応させて頂きますので、お気兼ねなくご相談ください。
今後の展望
将来的には他のCAR-T製剤を拡充し, 濾胞性リンパ腫や多発性骨髄腫といった他の血液疾患に対するCAR-T療法を積極的に行なっていく予定です。
CAR-T専門外来の予約は下記のリンクから、必要事項の入力を行い送信してください
https://forms.gle/xXRoEkJQaGRsh6E98
何かご不明な点があれば,CAR-T治療担当医師が対応させていただきます。直接メールmed.nichidai.car-t@nihon-u.ac.jpもしくは当院代表番号を介して血液・腫瘍内科 救急担当医長に連絡ください。