三叉神経痛
三叉神経痛は、片側性で短時間の電撃痛であり、突然始まり、治まる痛みです。
日本での三叉神経痛の年間発生率は、10 万人あたりおよそ 4~5 人で、その発生率は比較的低く、ほとんどの症例の初発年齢は、50 歳以降です。男性と女性の比は、およそ 1:2 で女性に多い病気です。
痛みの分布は、典型的には片側性で、両側性は稀です。痛みは、電撃様で、突き刺すような鋭い激痛で、数秒から 2 分 程度続き、繰り返し痛み発作があるのが特徴です。痛みの発作が起こった後には、通常、痛みが誘発されない期間があります。病期の経過中、痛みの発作時間は変化し、痛みが強くなると発作時間が長くなることもあります。また、自然に治ることもあり、発症初期には数カ月から数年続くこともありますが、時間とともに痛みがない期間が短くなることもあります。痛みを感じている部位にはトリガーゾーンが存在し、これらのゾーンに軽く触れることで、しばしば痛みが誘発されます。トリガーゾーンは、診察時に誘発されることもあります。その他の誘発因子に咀嚼、話す、歯を磨く、冷たい風、笑顔、顔をしかめるなどがあります。知覚変化が起こることも時々認められます。一般的には、発作と発作の問には、ほとんどの患者は症状が認められません。