斜鼻変形
斜鼻変形とは,鼻が左右どちらかに曲がって見える状態を指します。
外見上のゆがみだけでなく,鼻詰まりや呼吸のしづらさといった機能的な問題を伴うこともあります。
外傷や先天的な要因などにより,鼻骨や鼻中隔(びちゅうかく:左右の鼻の仕切り)が変形していることが原因です。
主な症状
鼻が左右どちらかに傾いている
鼻の形の非対称が目立つ
鼻詰まり・呼吸しにくい
外傷歴がある(スポーツや事故など)
原因
外傷:骨折や強い打撲による鼻骨の変位
先天性:生まれつき骨や軟骨の発達に左右差がある場合
成長過程でのゆがみ:思春期の成長期に骨格の発達バランスが崩れることによる変形
手術後の変形:過去の鼻の手術後に発生することもあります
治療法
斜鼻変形は,見た目の改善だけでなく,呼吸機能の回復も重要です。
当院では耳鼻咽喉科と連携して機能と形態の両方を重視した治療を行っています。
- 手術治療(斜鼻修正術)
症状の程度に応じて,全身麻酔下に以下のような手術を行います。
鼻中隔矯正術:曲がった鼻中隔をまっすぐに矯正することで,呼吸機能を改善
骨切り術(鼻骨骨切り術):鼻骨を切り,正しい位置に矯正して固定する
軟骨移植:必要に応じて,耳介軟骨,肋軟骨などを用いて構造を安定させます
隆鼻術:鼻孔から切開を加えて,腸骨や肋軟骨を移植して鼻筋をまっすぐにします。
鼻中隔湾曲症を伴う場合には耳鼻咽喉科と合同手術を行います。