若年性特発性関節炎(関節型) じゃくねんせいとくはつせいかんせつえん(かんせつがた)

若年性特発性関節炎(juvenile idiopathic arthritis : JIA)は国際リウマチ学会の分類では以下の7つに分類されます。

① 全身型

② 少関節炎

③ RF陰性多関節炎

④ RF陽性多関節炎

⑤ 乾癬性関節炎

⑥ 付着部炎関連関節炎

⑦ 未分類関節炎

ここではJIAの中でも頻度の高い②,③,④の少関節炎・多関節炎について説明します。

特徴

若年性特発性関節炎(juvenile idiopathic arthritis: JIA)は16歳未満に発症し6週間以上持続する原因不明の関節炎とされます。

以前は若年性慢性関節炎(juvenile chronic arthritis: JCA),若年性関節リウマチ(juvenile rheumatoid arthritis: JRA)などと呼ばれていましたが,現在は「若年性特発性関節炎(JIA)」という病名でほぼ統一されています。

原因

私たちの免疫システムには自然免疫と獲得免疫があります。獲得免疫とは,外部から侵入した病原体など,自身ではない異物(抗原)を攻撃するために抗体と呼ばれる物質を産生するシステムです。正常では自身に対しては攻撃をしません。

関節型JIAは,この獲得免疫の異常を背景とし,軟骨由来の自己抗原(自身の身体の成分)に対する自己免疫疾患と考えられています遺伝的要因(生まれつきの体質)を背景に環境要因(感染症・紫外線・薬剤など)が関与するといわれています。

疫学

日本でのJIAは小児10万人あたり10-15人であり,その中でも少関節炎は20%,RF陰性多関節炎は14%,RF陰性陽性多関節炎は18%程度とされています。

分類

発症から6か月間での関節炎が4か所までのものを少関節炎,5か所以上のものを多関節炎とします。多関節型では血液検査でRF(リウマトイド因子)の有無でRF陰性/陽性多関節炎に分類します。

症状

少関節型,RF陰性/陽性多関節炎で症状の程度に差がありますが,概ね以下の症状がみられます。

関節炎の症状として,関節の熱感,腫脹,痛み,可動域制限(動かせる範囲が小さくなる),こわばりなどが起き,関節炎が長期におよぶと,関節の変形や成長障害が起きます。

関節以外の症状として目の膜の炎症であるぶどう膜炎が起きることがあるため,眼科診察が勧められています。

検査

血液検査

炎症を反映する項目(白血球,CRP,赤沈)は正常から上昇しても多くの場合は軽度から中等度にとどまります。関節炎のマーカーであるMMP3の数値が高くなります。自己免疫病態を反映する項目としてANA(抗核抗体),RF(リウマトイド因子)があり,それぞれの病態で各項目の数値が高くなります。

超音波検査,X線検査,MRI検査

関節の滑膜(関節の内側を覆う膜)の炎症や関節液が貯留している所見を認めます。

診断

JIA全体に言えることですが,正確に診断するための単一の基準は存在しません。症状や検査結果が上記の関節型JIAに特徴的であることや,他の病気によるものではないことなどから総合的に診断されます。

治療

非ステロイド抗炎症薬の内服や,メトトレキサートの内服を行います。

これらで関節炎を十分に抑えられない場合は生物学的製剤であるエタネルセプト,アダリムマブ,トシリツマブ,アバタセプトなどを使用することもあります。

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