ロタウイルス胃腸炎
病因
ロタウイルスによる感染症です。接触感染によりウイルスは伝播します。便1g(1円玉の重さ)の中に10億個のロタウイルスが存在しており、わずか10~100個のウイルスを摂取するだけで胃腸炎を発症してしまうと言われています。環境中にウイルスが10日間前後残存すると言われています。好発年齢は2歳未満で重症化するとされ、5歳までにほぼ100%感染するとされています。
症状
発熱、腹痛、頻回の嘔吐、下痢が出現し経口摂取不良になることがあります。
合併症として重度脱水を伴った結果、急性腎不全、高尿酸血症から尿路結石を起こすことがあります。その他に痙攣、急性脳炎、脳症、心筋炎などがあります。
検査
便中ロタウイルス抗原検査を確認します。
治療
特異的な治療方法はありませんが、脱水を防ぐための経口補水が治療の中心になります。脱水の状態がみられる場合には医療機関で点滴補液を行う必要があります。ワクチンによる予防が可能で、ロタウイルスワクチンを生後6週から経口接種し、4週間隔で2回または3回接種することが推奨されています。