麻疹(はしか)
病因
麻疹ウイルスによる感染症です。空気感染、飛沫感染、接触感染によりウイルスは伝播します。潜伏期間は10~18日間です。
症状
カタル期と発疹期に分けられます。
カタル期
発熱、咳嗽、鼻汁が出現し、口腔内の頬粘膜にKoplik斑が出現します。
発疹期
一時解熱(約24時間)し、再び発熱(二峰性発熱)が出現します。その際に発疹が耳介後部から出現し、顔面、上腕から胸部へひろがります。その後発疹は癒合し、色素沈着を残します。
合併症として中耳炎、急性肺炎、心筋炎、脳炎、亜急性硬化性全脳炎などがあります。
検査
血液検査を施行し抗体の有無を確認します。本感染症の疑いが強い場合は、保健所へ連絡し、血液、咽頭ぬぐい液、尿を用いてPCR検査を行うこともあります。
治療
特異的な治療方法はありませんが、ワクチンによる予防が可能です。ワクチンは麻疹風疹ウイルスワクチンを1歳、6歳(小学校入学前まで)の2回接種することが推奨されています。