認知症
特徴
- 物忘れなどの記憶能力の障害を主とする進行性の疾患です。
- 加齢による変化を超えたレベルの物忘れが生じます。
- 物忘れ以外にも料理、洗濯や買い物などの日常生活の機能、金銭管理や公共手続きなどの社会生活の機能も障害されます。
- 脳梗塞や脳出血など脳血管性疾患による血管性認知症と、脳の萎縮や変性を主体とするアルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などに分類されます。
症状
代表的な認知症であるアルツハイマー型認知症では、直近の出来事を記憶することが特に困難となります。物忘れに加え、情動が不安定となる、意欲が低下する、無目的に歩き回る (徘徊) を伴うことがあります。しまい込んだものを見つけられず誰かが盗んだという訴え (物盗られ妄想) もしばしばみられます。また物忘れを自ら認識することが困難となります。
レビー小体型認知症では、だれもいない場所に人が立っているといった訴え(鮮明な幻視)がみられることがあります。
診断
- 本人、ご家族の双方からの詳細な経緯の確認を行います。
- 物忘れの程度は、専門のスタッフが心理検査を用いて評価します
- 脳の形態や機能を見るために、脳MRI検査や核医学検査を行います。
治療
- 介護保険を活用し、本人や家族が快適に過ごせるような環境調節を行います。
- デイサービスなどを活用し、社会活動性を維持し物忘れの進行予防を図ります。
- 抗認知症薬を使用し、物忘れの進行予防を目指します。