腎細胞がん
特徴
- 肥満や高血圧といった生活習慣病と関連性が認められております。
- 以前は血尿と疼痛と腫瘤が3大症状とされていましたが、最近では症状が無いのに、人間ドックなどで発見される偶発癌が過半数を占めるようになりました。
- 腎細胞がんの大部分は腺がんで淡明細胞型がほとんどで、その他のタイプとして乳頭状や嫌色素性腎がんなどがあります。
症状
初期では無症状の事が多く、ある程度進行すると血尿や背中の痛みが出現するようになります。
診断
早期発見には,腹部超音波検査が重要ですが、確定診断にはCT検査が優れております。
ステージ分類 TNM
- T:深達度因子(癌浸潤の深さ)
- N:リンパ節因子(リンパ節転移)
- M:転移因子(他臓器転移)
I期 | T1 | N0 | M0 |
II期 | T2 | N0 | M0 |
III期 | T3 | N0 | M0 |
IV期 | T1, T2, T3 | N1 | M0 |
T4 | Nに関係なく | M0 | |
Tに関係なく | Nに関係なく | M1 |
治療
ここ数年間で腎がん診療は顕著な発展を遂げ、治療内容が大きく変わってきております。
手術
比較的小さなサイズのがんであれば腎臓を温存する部分切除術を行います。当院ではロボット支援手術を取り入れております。サイズの大きいがんでも可能であれば体への負担軽減のため、腹腔鏡手術を積極的に行います。
薬物治療
転移を有する患者さんの場合はIMDC分類をもとに分子標的薬・免疫チェックポイント阻害薬を用いて治療を行います。