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肺がん

肺がん 呼吸器外科

特色・方針

肺,縦隔,気管,胸部全般(乳腺は除く)について外科的に診断と治療を行う科です。肺癌や気胸などの肺疾患のみならず,胸壁疾患,縦隔疾患,胸部外傷,胸部感染性疾患など呼吸器外科疾患の全般にわたって診療を行っております。また,診断のわからない胸部X線やCTの異常陰影の患者様に対する精密検査などにも,積極的に対応させていただきます。悪性疾患(疑いも含みます)の患者様に対しましては,ご紹介から2週間以内に手術を行いますので,遠慮なく御相談ください。また,緊急で対応しなければならない(対応すべきかどうかわからない)患者様にも24時間,対応しておりますので遠慮なくご連絡ください。

当院にはこれらの腫瘍治療の専門医が多数在籍しております。呼吸器内科,放射線科などの診療科と強く,協力して,総合的な治療を行っています。肺がん治療に関する詳細な情報は,当科ホームページに詳細に記載しております。当科,桜井裕幸の「ドクターインタビュー」もご参照ください。

櫻井裕幸の「ドクターインタビュー」別ウィンドウ

治療法

当診療科の肺がん手術の特徴は,この3点です。

1. 胸腔鏡を用いた小さな手術創で,体に優しい手術

近年,肺がんは,罹患数および死亡数ともに全癌種の中でも上位を占め,今後も増え続けることが予測されています。さらに, 肺がん検診の普及や気管支鏡,CT などの診断技術の向上により, 肺癌に対する手術件数も増加し,呼吸器外科の担う役割はますます大きくなっています。

当院の肺癌手術は,ロボット支援手術,胸腔鏡手術,小開胸手術という3つの選択肢があります。肺癌の進行度によって,より侵襲の低いアプローチを選択することが可能です。ロボット支援手術,胸腔鏡手術では,3-5か所の小さな創部から器具を挿入し手術を行うため,患者様への負担は従来に比べかなり軽減しています。また,当院の小開胸手術では,筋肉・肋骨を切らない,小さな手術創(約6㎝の皮膚切開)を用いた,胸腔鏡併用の手術で,患者様への負担の軽い手術です。

最近5年間の手術時間の中央値は118分(2時間未満),出血量の中央値は5mlで,短時間の手術,出血量の少ない手術を提供しております。このように患者様へのご負担が少ないことに加え,当院は様々な領域の専門医がそろっておりますので,併存疾患をお持ちの患者へも他診療科の医師と連携し治療を行いながら,手術を行うことができます。術後 4-5日での退院が可能です。患者様の満足度も高いですので,ご希望の際はお申し出いただければ,迅速に対応させていただきます。

肺癌疑いで当院にご紹介いただいた患者様の1例です。胸部X線・CT、ロボット支援手術の術中写真を提示します。:左奥に術者がコンソールでロボットアームを操作しています。術野では助手2人が手術をサポートしています。

2. 時間効率を意識した技術で,出血を抑える手術

この小開胸法により,短時間の手術,出血量の少ない手術を両立することが可能になっており,患者様への負担の軽い手術です。術後4-5日で退院が可能です。

3. 初診後,短い待機時間での手術が可能で,精神的にも負担が少ない

当診療科に紹介いただいてから,手術の必要な患者さんには原則2週間以内に手術加療を行うことが可能な体制をとっています。
このため,手術を待機している間の精神的ストレスも少なくなります。患者・ご家族様にも,ご紹介いただきました先生方にもご安心いただけると考えています。

[専門外来] 胸水外来

日本大学医学部附属板橋病院,独自の取り組みとして,当科では「外科・胸水外来」を開設しております。先生方の日常診療において,胸水貯留の患者様を診療されることが多いと思います。放置してよいのか精査すべきなのかの判断は非常に難しいことがよく見られます。少量の胸水でも悪性胸膜中皮腫が潜んでいることがあります。当科の胸水外来では,外来での胸腔穿刺による胸水検査に加え,局所麻酔下または全身麻酔下審査胸腔鏡,胸膜生検を行っています。制御不良の胸水貯留に対しては胸膜癒着も施行可能です。胸水貯留でお困りの患者様がおられましたら,ぜひ当科の「外科・胸水外来」をご利用いただけましたら幸いです。緊急の対応も致しますのでご遠慮なくご連絡ください。

https://www.itabashi.med.nihon-u.ac.jp/division/thoracic_surgery別ウィンドウ

胸水貯留で当院にご紹介いただいた患者様の1例です。悪性胸膜中皮種のCT像と胸腔鏡像を提示いたします。胸水外来で胸水貯留が見られた患者様CT所見です。胸膜のびまん性肥厚が見られました。審査胸腔鏡では、胸膜にびまん性に病変が見られ,組織診で悪性胸膜中皮腫と診断されました。

対応可能なスタッフ

櫻井 裕幸

櫻井 裕幸 写真

役職

教授/部長

資格認定

  • 外科専門医・指導医
  • 呼吸器外科専門医
  • 気管支鏡専門医・指導医
  • がん治療認定医
  • 肺がんCT 検診認定医師
  • 日本呼吸器外科学会評議員
  • 日本胸部外科学会正会員
  • 日本肺癌学会評議員
  • 日本呼吸器内視鏡学会評議員

河内 利賢

河内 利賢 写真

役職

准教授/科長/医局長/病棟医長

資格認定

  • 外科専門医・指導医
  • 呼吸器外科専門医
  • 気管支鏡専門医・指導医
  • がん治療認定医
  • 日本胸部外科学会正会員
  • 呼吸器外科学会評議員

四万村 三惠

四万村 三惠 写真

役職

助教/外来医長

資格認定

  • 外科専門医・指導医
  • 呼吸器外科専門医
  • 気管支鏡専門医・指導医
  • 日本胸部外科学会正会員
  • 日本内視鏡外科学会評議員
  • 日本気胸・嚢胞性肺疾患学会評議員

坂田 省三

坂田 省三 写真

役職

助手

中村 梓

中村 梓 写真

役職

助手

佐藤 大輔

佐藤 大輔 写真

役職

専修医

資格認定

  • 外科専門医
  • 呼吸器外科専門医

朝倉 充司

朝倉 充司 写真

役職

専修医

今中 大起

今中 大起 写真

役職

専修医

日本大学医学部附属板橋病院 呼吸器外科別ウィンドウ

診療実績

2022年は肺癌手術が145例で,日本大学医学部付属板橋病院におきまして、史上最多の手術数を記録いたしました。低侵襲手術の提供,質の高い治療の提供を念頭に診療を続けていく所存です。また,肺がんだけでなく,内科治療の困難な膿胸,気胸,胸水などの疾患に対し,幅広く診療に関わってまいります。質の高い手術技術を提供することはもちろんのこと,ご不安をお持ちの患者様の立場に立った親身な治療を心がけています。

受診方法

急を要する状況の患者さんへも速やかに対応させていただきますので,ご遠慮なくご連絡ください
(TEL:03-3972-8111 呼吸外科外来へご連絡ください。)

問い合わせ先

〒173-8610
東京都板橋区大谷口上町 30-1
日本大学医学部付属板橋病院,呼吸器外科外来
TEL:03-3972-8111, FAX:03-3972-8256
ホームページ:http://nichidai-kokyukigeka.com別ウィンドウ

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