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肝臓がん

肝臓がんについて

概要

肝細胞がんは,肝臓の細胞ががん化して悪性腫瘍になったものです。同じ肝臓にできたがんでも,肝臓の中を通る胆管ががん化したものは「肝内胆管がん(胆管細胞がん)」と呼ばれています。肝細胞がんと肝内胆管がんは,治療法が異なることから区別されています。

写真1 肝臓がん 細胞

肝細胞がんの発生する主な要因は,B型肝炎ウイルスあるいはC型肝炎ウイルスの持続感染(長期間,体内にウイルスが留まる感染)です。肝炎ウイルスが体内に留まることによって,肝細胞の炎症と再生が長期にわたって繰り返され,それに伴い遺伝子の突然変異が積み重なり,がんになると考えられています。ウイルス感染以外の要因としては,多量飲酒,喫煙,食事性のアフラトキシン(カビから発生する毒素の一種),肥満,糖尿病,男性であることなどが知られています。最近では,肝炎ウイルス感染を伴わない肝細胞がんが増加してきているという報告もあり,その主な要因として,脂肪肝が注目されています。

肝細胞がんはさまざまな進行段階で発見されます。発見された時点の進行度や患者さんの健康状態で治療方法が異なります。進行した段階で診断された場合は手術治療が主な治療となります。肝臓の状態が手術に耐えられなかったり,健康状態がすぐれない患者さんには動注療法や抗がん剤治療が適応になったりします。

当院には肝臓がん治療の専門医が多数在籍しております。消化器内科などの診療科と連携して集学的な治療を行っています。消化器外科では肝臓癌に対しては年間200件以上の肝切除の実績がありますが,患者さんの状態に応じて,肝動脈塞栓療法,ラジオ波焼灼療法,動注化学療法,化学療法を当科の専門スタッフが行っており,あらゆる病状に対処しています。また,胆道・肝臓癌においては根治手術のみならず患者さんのQOLを重視した治療を行っています。

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