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肝臓がん

肝臓がん 消化器外科

特色・方針

私たちの仕事の流儀は,100%安心・安全の手術を実践し,患者さんの利益を最大化することであり,同時に臨床研究を通じて革新的な術式や知見を世界に発信することです。

当科は消化器病に対する外科診療を専門にしており,肝・胆・膵外科,肝移植外科,内視鏡外科,がん化学療法を担当しています。とくに,肝臓・胆道・膵臓外科は全国第1位の手術数と成績を誇り,国際的にも高い評価を受けています。常に大学病院の使命である臨床・研究・教育を三位一体として実践しています。臨床では手術の安全性と根治性を両立し,研究では最先端の医学情報を発信し,教育では高い技術と志しを持った外科医を世に送り出すことが,当分野の使命です。

治療法

当診療科の肝臓がん手術の特徴は,この3点です。

1. 手術合併症のない安全な手術

手術で一番大事なのは,手術でがんを根治させる事と同時に,手術に伴う合併症で肝臓がん以外の治療が必要になることや,合併症が原因で,手術で命を落とすことを無くすことです。

写真1 手術の様子

当科では過去10年間で2000例以上の手術を行っていますが,手術死亡は1例のみで,手術件数が日本一であるだけでなく,日本一安全な手術が行われていると言っても過言ではありません。このように安全な手術を行うには患者さん個々の厳密な治療適応の検討が必要です。週3回の症例検討カンファレンスにて厳しいチェックのうえで治療方針が決定されています。

写真2 治療方針検討の様子

2. 塞栓療法,抗癌剤を組み合わせによる延命効果の高い手術

資料

当科の肝細胞がん術後の5年生存率は62.3%と他の施設の成績を大きく引き離し,良好な成績を上げています。十分な手術症例検討により結果根治性の高い手術が行われていることが最大の要因ですが,進行した肝細胞がんは手術ですべてのがんを切り取っても,手術後ある程度の割合で再発が起こってきます。また完全に切除できない進行がんを無理に手術しても,かえって癌の進行を速めてしまう事があります。

当科では手術治療のみならず,手術前に肝臓の状態を手術可能な状態にする塞栓治療や,再発した場合や,手術に適さない癌に対して,肝動脈塞栓療法,ラジオ波焼灼療法,動注療法,化学療法を当科の専門スタッフが行っており,それぞれの患者さんに最適な治療を選択し,患者さんの状態に応じて当科で総合的に治療できることが生命予後の改善につながっていると考えています。

近年肝細胞がんに対して,抗がん剤治療も進歩し,新しい治療手段がどんどん増えています。このような抗がん剤治療についても当科専門スタッフが対応しているため,その都度専門科に受診し直すことなく安心して治療が受けられます。

当科では手術治療の開発や,他の治療法の様々な臨床研究を発表しています。当科では肝細胞がん手術のみならず,さまざまな治療を積極的に行うことで肝細胞がん治療の予後改善に貢献しています。

3. 初診後,短い待機時間での手術が可能で,精神的にも負担が少ない

当診療科に紹介いただいてから,手術の必要な患者さんには手術前検査終了後原則2週間以内に手術加療を行うことが可能な体制をとっています。このため,手術を待機している間の精神的ストレスも少なくなるよう心がけています。患者・ご家族様にも,ご紹介いただきました先生方にもご安心いただけると考えています。

対応可能なスタッフ

岡村 行泰

岡村 行泰 写真

役職

主任教授/部長

資格認定

  • 日本外科学会 外科専門医・指導医
  • 日本消化器外科学会 消化器外科専門医・指導医・評議員
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本肝胆膵外科学会高度技能専門医・評議員
  • 日本内視鏡外科学会技術認定医
  • 日本肝臓学会専門医
  • 日本がん治療認定医機構認定医
  • Fellows of American College of Surgeon(FACS)

檜垣 時夫

檜垣 時夫 写真

役職

診療教授

資格認定

  • 日本外科学会専門医

緑川 泰

緑川 泰 写真

役職

准教授

資格認定

  • 日本外科学会認定医専門医・指導医
  • 日本消化器外科学会専門医・指導医 
  • 日本肝胆膵外科学会高度技術指導医
  • 日本消化器病学会専門医 
  • 日本肝臓学会専門医・指導医 
  • 日本肝胆膵外科学会評議員
  • 日本肝臓学会評議員
  • 日本癌学会評議員

中山 壽之

中山 壽之 写真

役職

准教授/教育医長

資格認定

  • 日本外科学会指導医・認定医・専門医 
  • 日本消化器外科学会指導医・認定医・専門医
  • 日本消化器病学会専門医 
  • 日本肝臓学会指導医・専門医

森口 正倫

森口 正倫 写真

役職

助教

荒牧 修

荒牧 修 写真

役職

助教

資格認定

  • 日本外科学会指導医 
  • 日本消化器外科学会指導医 
  • 日本移植学会認定医

山崎 慎太郎

山崎 慎太郎 写真

役職

助教

資格認定

  • 日本外科学会指導医・専門医
  • 日本消化器外科学会指導医・専門医
  • 消化器がん外科治療認定医
  • 日本消化器病学会指導医・専門医
  • 日本肝臓学会指導医・専門医
  • 日本肝胆膵外科学会評議員

青木 優

青木 優 写真

役職

助教

資格認定

  • 日本外科学会指導医・専門医
  • 日本消化器外科学会指導医・専門医
  • 消化器がん外科治療認定医 
  • 日本消化器病学会指導医・専門医 
  • 日本肝臓学会専門医 
  • 日本肝胆膵外科学会評議員 
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医

寺本 賢一

寺本 賢一 写真

役職

助教

資格認定

  • 日本外科学会専門医・指導医
  • 日本消化器外科専門医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本大腸肛門病学会専門医
  • 日本がん治療認定医機構癌治療認定医

吉田 直

吉田 直 写真

役職

助教

資格認定

  • 日本外科学会指導医・専門医 
  • 日本消化器外科学会指導医・専門医
  • 日本肝胆膵外科学会評議員

保坂 敦子

保坂 敦子 写真

役職

専修指導医

資格認定

  • 日本外科学会専門医

三塚 裕介

三塚 裕介 写真

役職

病棟医長

資格認定

  • 日本外科学会専門医
  • 日本消化器外科学会専門医

消化器外科スタッフ別ウィンドウ

診療実績

「手術件数」が手術を受ける病院を選ぶ上で最も重要な指標であることは広く認識されるようになってきました。その他の指標には患者さんの術後における「生存率」,「再発率」,「合併症率」などがありますが,各症例の病気の進行度や背景が違うことなどの理由で,病院間での比較は困難です。一方で,「手術件数」は病院間での比較が可能な客観的数値であり,「いい病院」(朝日新聞出版)「病院の実力」(読売新聞社)など,治療を受ける病院選びの重要な目安として「手術件数」を用いた書籍が刊行されています。それぞれの最新版のデータを下に示しますが,肝がんの手術数は二誌とも当科が全国第1位でした。当科では肝胆膵外科を専門とする高山忠利教授が2001年に就任して以降,とくに肝がんの切除数が飛躍的に増加しており,2008年以降は全国第1位を8年連続で維持しています。

いい病院2017 総合編
病院の実力2017 総合編

2019年,当科で行われた全手術症例は671例で,肝臓がん手術は220件でした。質の高い手術技術を提供することはもちろんのこと,合併症のない安全な治療をモットーに日夜鍛錬を続けております。

表 肝がん病院別件数
2015
グラフ 肝臓がん手術件数

受診方法

急を要する状況の患者さんへも速やかに対応させていただきますので,ご遠慮なくご連絡ください(TEL:03-3972-8111 FAX:03-3957-8299 消化器外科外来へご連絡ください。)

関連サイト

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