前立腺がん
前立腺がんについて
特色・方針
近年の高齢化社会の到来とあいまって,日本における前立腺がんの罹患率が年々増加しており,将来には西欧と同じく第2位にまで上昇すると予想されております。前立腺がんの確定診断には前立腺組織を採取し,病理組織学的に診断する事が必要です。当科ではお尻から超音波装置を用いて局所麻酔を併用する経直腸的前立腺針生検術を行っております。前立腺がんは一般的に緩徐な進行ではありますが,一部は急激な進行を示すものがございます。そのため,様々な治療方法から個々の患者さんにあったものを選択する必要がございます。当科では定期的にカンファレンスを実施し,適切な医療を実践できるよう努めております。
当院独自の治療法
当科ではインテュイティヴサージカル社のダヴィンチサージカルシステムを用いたロボット支援前立腺全摘除術を行っております(図1)。これは1cm大の穴を腹壁に6カ所あけ,立体的な視野が得られる3D内視鏡カメラと鉗子を挿入し,これらを術者が自在に操作することで繊細で正確な手術を行うことが可能となります。
さらに放射線科と連携し体外から前立腺に照射する放射線療法(図2)や,前立腺組織内照射の一種である密封小線源療法などの低侵襲治療も提供しております(図3)。
進行した症例に対しては内分泌療法を行いますが,近年去勢抵抗性前立腺がんと呼ばれる,内分泌療法が効きづらいより進行したがんが問題となっております。当科ではこのような去勢抵抗性前立腺がんに対して,最新の知見に基づいた化学療法を含めた薬物治療を施行しております。
対応可能なスタッフ
髙橋 悟
役職
主任教授/部長
資格認定
- 日本泌尿器科学会専門医・指導医
- 日本泌尿器科学会・日本泌尿器内視鏡学会泌尿器腹腔鏡技術認定医
- ロボット支援手術認定医(da Vinci Si)
- 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
- 日本泌尿器科学会(常任理事・保険委員長)
- 日本排尿機能学会(副理事長)
- 日本女性骨盤底医学会(副理事長)
- 日本老年泌尿器科学会(副理事長)
- 日本性機能学会(理事)
- 日本がん検診・診断学会(理事)
- 日本レーザー医学会(理事)
- 日本癌治療学会(代議員)
持田 淳一
役職
診療教授/病棟医長
資格認定
- 日本泌尿器科学会専門医・指導医
- 臨床研修指導医
- 日本泌尿器科学会・日本泌尿器内視鏡
- 学会泌尿器腹腔鏡技術認定医
- 日本内視鏡外科学会技術認定医(泌尿器腹腔鏡)
- ロボット支援手術認定医(da Vinci Si)
- 日本泌尿器科学会 日本泌尿器内視鏡学会 泌尿器ロボット支援手術プロクター
- (ロボット支援手術指導医)認定
- 日本外科系連合会評議員
吉澤 剛
役職
准教授/外来医長
資格認定
- 日本泌尿器科学会専門医・指導医
- 臨床研修指導医
- 日本泌尿器科学会 日本泌尿器内視鏡学会 泌尿器腹腔鏡技術認定医
- 日本内視鏡外科学会技術認定医(泌尿器腹腔鏡)
- ロボット手術認定医(da Vinci Si)
- 日本泌尿器科学会 日本泌尿器内視鏡学会 泌尿器ロボット支援手術プロクター(ロボット支援手術指導医)認定
- 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
- 日本内分泌学会内分泌代謝科(泌尿器科)専門医
- 日本排尿機能学会専門医
- 日本排尿機能学会代議員
- 日本性機能学会代議員
大日方 大亮
役職
准教授/教育医長
資格認定
- 日本泌尿器科学会専門医・指導医
- 臨床研修指導医
- 日本泌尿器科学会・日本泌尿器内視鏡
- 学会泌尿器腹腔鏡技術認定医
- 日本内視鏡外科学会技術認定医(泌尿器腹腔鏡)
- 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
- 日本内分泌学会内分泌代謝科
- (泌尿器科)専門医
- 日本アンドロロジー学会評議員
- 泌尿器科分子・細胞研究会評議員
- 日本泌尿器腫瘍学会代議員
中原 健
役職
助手/医局長/救急担当医長
資格認定
- 日本泌尿器科学会専門医
橋本 翔
役職
助手
資格認定
- 日本泌尿器科学会専門医
診療実績
診療内容 | 2022年 |
---|---|
前立腺針生検 | 172例 |
根治的前立腺全摘除術(ロボット支援) | 55例 |
密封小線源療法 | 14例 |
前立腺外照射 | 35例 |
受診方法
- 一般外来は原則予約制で月曜から土曜までの午前中に行っています。また,予約のない場合でも一般外来の受診は可能です。
- 入院に関しては,予定・緊急ともに担当医が十分に適応を判断して決定します。